人気マネー誌等でおなじみの藤井英敏氏(株式会社カブ知恵 代表取締役)が、オリックス証券ブログで、株式・日経225先物投資に役立つ情報を提供。
藤井氏ならではの視点で市況概要やテクニカルからみた投資ポイントをつぶやきます。
(平日随時更新)

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2月8日分

2010年02月08日

5日の欧州市場では、独連邦債2年物利回りがユーロ誕生以来の最低水準を記録しました。
PIIGSの財政をめぐる懸念が高まるなか、高リスク資産から相対的に安全とされる独連邦債などに資金がシフトした結果です。
一方、ギリシャ・ポルトガル・スペイン国債の保証料は一時過去最高水準に上昇しました。

このような状況下、6日閉幕したG7では、ギリシャの財政悪化問題に関し、欧州が域内で対応することを確約し、IMFの力を借りない方針を示しました。
しかし、具体的な方策は明示されませんでした。
これでは、市場の不安は強まるばかりでしょう。

ギリシャでは、公務員の主要労組が10日にストに突入する予定です。
また、民間労働者約200万人を代表するギリシャ労働総同盟(GSEE)は、2月24日のスト実施の予定です。
火種のギリシャで、労働争議が激化し続ける場合、政府による統治能力や財政削減実現可能性へ、懸念が一段と強まる見通しです。

一方、5日の米国市場では、VIX指数(恐怖指数)が26.11と、前日比0.03(0.12%)上昇しました。
同指数は1月11日の16.86を底に上昇傾向を辿りました、22日の28.01をピークに、落ち着いた動きとなっていました。
しかし、5日には一時29.22まで上昇し、22日の28.01を上抜いたのです。
5日のVIXは伸び悩んだとはいえ、ピークアウトしたとみるのは時期尚早でしょう。
よって、VIXが明確にピークアウトするまでは、米国株式市場の急落リスクは大きいとみておく必要があると思います。

国内株式市場に関しては、需給的に、今後も、日経平均を押し下げるのは裁定解消売りと考えています。
1月29日時点の裁定買い残(期近・期先合計)は9週ぶりに減少し、2兆1389億円でした。前週からは1660億円の減少です。
今後も先物が逆ザヤで推移するようなら、ザラ場中に裁定解消売りが出て、日経平均の下げピッチが加速することが予想されます。

一方、1月29日申込時点の信用買い残は、前週比973億円増の1兆5781億円でした。
増加は3週連続です。
個人信用は、日経平均が1月15日に10982.10円の高値を付けた週から押し目買いを繰り返し、買い下がっている格好です。

しかし、1月29日段階の信用評価損益率はマイナス16.47%と、前週のマイナス16.01%から悪化しています。
悪化は2週連続です。
2月1日から5日にかけて日経平均は1.38%下落しました。
おそらく、5日段階の評価損益率は3週連続の悪化となったとみられます。
評価損益率に関しては、マイナス20%を下回ってくると、追証絡みの買い建て玉と代用有価証券の投げ売りが加速してくるとみています。

テクニカル的にも強気になれる状況ではありません。
日経平均は、5日移動平均線(8日現在、10228.06円)、25日移動平均線(同、10556.64円)、75日移動平均線(同、10169.02円)を全て下回っています。
少なくとも、5日移動平均線を上抜くまでは、日経平均は底値模索を続ける公算が大きいとみています。
なお、200日移動平均線(同、9942.76円)を終値で割り込むと、下げピッチ加速が懸念されます。